Ed-AI研究会 第6回Ed-AI教育実践WG(WG2)の開催について

平素より、Ed-AI研究会の活動にご助力をいただき厚く御礼を申し上げます。さて、Ed-AI研究会WG2におきまして、下記のとおり、第6回Ed-AI教育実践WGを開催いたします。ご参加いただけますようお願いいたします。

日時:2023年3月2日(木)10:00~11:15

形式:Zoomによるオンライン形式 (お申し込みはこちらからお願いします

【テーマ】「チャットボットの教育・学習活動への活用」

【登壇者】同志社中学校・高等学校 反田 任先生

【概要】

本年度最終回となる第6回Ed-AI教育実践ワーキンググループでは、「チャットボットの教育・学習活動への活用」をテーマとして、同志社中学校の反田任(たんだ たかし)先生にご登壇いただきます。

チャットボットはコールセンターの機能を補完する仕組みとして、既にさまざまな企業のWebサイトで利用されています。このようなチャットボットの裏側にはインターネット上の言語データ、パラメータをもとに人間の会話を模倣して段落単位のテキストを生成できるプログラム自然言語処理のAIが機能しています。自然言語処理のモデルとしてはGoogleが2018年に発表したBERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)が有名ですが、分野や言語等に特化したモデルが数多く発表され、無料で利用できるものも増えてきました。昨年11月にOpenAIがリリースしたチャットボットChatGPTは、自然言語処理の強力なモデルであるGPT-3を組み込んでおり、既に教育分野でも話題を呼んでいます。

-インターナショナルスクールの卒業生が大学志願の際に受験するAdvanced Placementのコンピューターサイエンスの自由記述試験で90%近い正答率を記録

-今年の共通テストの英語(リーディング)で77%の正答率(平均61.80点)

など、問いの内容を正確に理解し、時にユーモアを交えて自然に応答するChatGPTは、単語の組み合わせで情報を検索するサーチエンジンなどと隔絶した性能を発揮しているといえるでしょう。

一方で、大規模言語モデルの活用には、「虚偽を事実として主張する」、「バイアスを増幅する」など、読み込むデータの内容に依存する欠点も指摘されており、教育・学習の分野での活用には、注意すべき点もあるのではないでしょうか。

反田先生は、GIGAスクール構想の前から学校における一人一台PC環境の整備と活用を推進され、ご専門の英語教科における先端技術の活用に取り組まれておられます。最近ではSTEAM教育の実践にも取り組み、さまざまな企業と先端技術の教育・学習活動への応用について、共同研究も行なってこられました。経済産業省のSTEAM Libraryの「STEAM化ごんぎつね」特別編にも関わっています。

ロボットを介した発音学習、生徒によるチャットボットを活用した英語学習など、言語学習におけるAIの活用実践を進められてきた反田先生のご経験をお話いただき、AI・ビッグデータの教育現場における活用について考えてみたいと思います。